こんな身近に領土の統一を感じるなんて思ってもみませんでした。
日本モルドバ友好協会は2016年9月26日ドゥベサリ訪問し、平和コンサートの開催を実現しました。
ドゥベサリは沿ドニエストル[共和国]の地域にあるモルドバ共和国の飛び地です。モルドバ共和国は1992年に勃発したトランス二ストリア戦争(ドニエストル戦争ともいう)によって領土が分断されています。沿ドニエストル[共和国]は国連に承認されてなく、モルドバ共和国の主権も及んでいないことが深刻な問題となっています。モルドバ共和国の警察も軍隊もそこには入ることができませんので法律上治安が維持できているとは言えず、モルドバ共和国と休戦状態が続いています。
主権が及ばないこのような地域が存在することはモルドバ共和国にとってロシアやウクライナなど経済貿易をするときの障壁となっています。そればかりでなくモルドバ共和国がEUに加盟したくても国境を管理できていない地域が存在するという理由で加盟を断られています。モルドバ共和国経済の復興するためにも領土の統一は悲願と言えるでしょう。
日本人がモルドバ人と一緒にこの地域で平和のためのコンサートをすることは和解のために意味があるのではないかとずっと考えてきました。
平和とは、平和に暮らすことであり、平和に暮らすということは他者と一緒に暮らすということですから、ドゥベサリの方々とコンサートを楽しむということはモルドバ共和国の平和につながると考えていました。ドゥベサリはモルドバ人が比較的自由に入れるところでありモルドバ人と一緒であれば日本人も安全に入れます。それにドゥベサリの人たちも国際社会から取り残されている悲しみをコンサートでは払拭できます。ドゥベサリで平和の大切さを表現することは、モルドバ歴史上、有意義なことだと思うのです。
その日私たちはバスをチャーターして、モルドバの著名な音楽家ダリア・ラドゥ音楽院院長と歌手スベトラーナ・クレチュとギタリストビクトル・メッツギエル、それに日本人ピアニスト武田有賀や関係者を含めて総勢9人で、ドニエストル川を越えてドゥベサリに入り市長など市庁の職員の方たちの歓迎を受けました。
日本モルドバ友好協会は2016年9月26日ドゥベサリ訪問し、
ドゥベサリは沿ドニエストル[共和国]
日本人がモルドバ人と一緒にこの地域で平和のためのコンサートを
平和とは、平和に暮らすことであり、
その日私たちはバスをチャーターして、
グリゴレー・ポリチンスキ市長と |
グリゴレー・ポリチンスキ市長にご挨拶し記念写真を撮りました。そのあとあらかじめ準備していた劇場に歩いて移動し、バスで集まってきた400人の高校生とコンサートを楽しみました。
ダリア・ラドゥの歌が始まると会場は瞬く間に感動のるつぼと化しました。ギタリストビクトルの歌もユーモラスで会場を笑い声で沸かせました。歌手スベトラーナが歌うと会場はもう歌と一体化しました。そのような興奮の中でピアニスト武田有賀が『チャルダッシュ』『火祭りの踊り』を演奏すると誰もが手を高く上げて振り回しました。
きっとドゥベサリの高校生たちは久しぶりのコンサートに熱狂していたと感じました。
このようなコンサートを再度開催して、モルドバ共和国の平和活動に貢献したいと思います。(報告 沓澤正明)
ダリア・
きっとドゥベサリの高校生たちは久しぶりのコンサートに熱狂して
このようなコンサートを再度開催して、
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