2022年8月15日月曜日

『モルドバを支援する会』結成・感謝状・協力金



2022年7月27日お昼12時、大阪難波の道頓堀ホテル2階のホールで5分間、スピーチして下さい…と電話がありました。電話の主は東大阪のカナオカ機材の金岡会長。原稿を用意して会場に駆けつけると企業経営者や夫人たち100人ぐらいの「CS元気活力塾」の勉強会でした。
金岡会長は90代。ご高齢ですがとてもお元気…。神戸平和研究所の理事ですので定例の理事会では何度もご挨拶申し上げています。

今年初めに京都の長岡京市にある「長岡禅塾」で「モルドバGallery写真・水墨画展」を開催できないかと思って見学しましたところ、金岡会長に相談することになりました。今中由美子さんのモルドバ現地報告をお聞きしたい…。と金岡会長から申し出がありました。今中由美子さんは日本モルドバ友好協会の理事・共同創業者です。2022年4月22日がんこ梅田総本店で今中由美子さんと私が呼ばれて会食。親交を深めてきましたところ、2022年7月21日、HAT神戸にある国際健康開発センタービル2階で兵庫県国際交流協会と共催で開催したセミナー『歴史から見たモルドバの文化的地位』という私の講演に7人で「CS元気活力塾」の皆さんが参加…。
今回「CS元気活力塾」の有志5人で『モルドバを支援する会』結成となり、感謝状とともに50万円の協力金を寄付していただきました。感謝状の全文は次の通りです。

感謝状
日本モルドバ友好協会
理事長 沓澤正明殿
あなたは貴団体の代表として、日本とモルドバ共和国との交流を推進し、モルドバ共和国の人々の生活環境向上に多大なる貢献をされています。その功績をたたえるとともに感謝の意を込め金一封を添えて感謝状を贈呈します。
令和四年七月二十七日
「CS元気活力塾」モルドバ共和国を支援する会
細川三郎 朝陽高吉 布川廣志 遠藤祐子 金岡重雄

カナオカ機材の広報紙に掲載されました。
カナオカニュース937号令和4年7月29日
2022年7月27日の5分間スピーチの原稿を掲載します。
(文:沓澤正明)

     モルドバへの企業進出や問題解決のお願い        

    モルドバ大使館から日本企業へのお願い

  モルドバは1991年に旧ソ連から独立しましたが、1992年、1993年にドニエストル戦争が勃発しました。現在のウクライナ戦争と同じことがモルドバでありました。そこで青年が2000人死にました。ロシアのレベジ将軍が平定して現在1500人のロシア軍が平和維持軍として沿ドニエストル地域に駐留しています。

 私たちは1994年からモルドバ復興支援活動を続けています。20156月に東京都から承認されて特定非営利活動法人として現在にいたっています。

 613日に私と沓澤美喜理事(代表創業者)と神戸平和研究所理事長杣浩二氏と3人で在日モルドバ大使館を訪問し今後の活動方針について協力関係を確認しました。

 国際交流については全面的に協力を表明していただきましたが、大使館側はモルドバの経済復興に実効性のある提案をしてほしいと相談を持ちかけてきました。

 ここに関西企業からモルドバへの経済復興参画をお願いしたいと存じます。


     モルドバへの進出企業

  現在モルドバには2社日本企業が進出しています。①住友電工②フジクラです。ヨーロッパに事業展開していてその生産拠点をモルドバに置くという企業進出で、モルドバの教育水準が高いということ、言語がヨーロッパの言語とロシア語の両方に通じているということ、それにモルドバ国家に借金があまりないということが幸いしています。2000人規模の工場であれば進出しやすいことがすでに実証されています。

 

    ウクライナ戦争の影響

  新聞では「ウクライナ侵攻の次はモルドバ」ということが言われていますが、そうではありません。モルドバ人はラテン民族でありウクライナにおける西欧化したスラブ民族やロシア系スラブ民族ではありません。モルドバの現政権はEU加盟を目指していますが決して反ロシアではありません。ロシアとの経済的結びつきも強いし、ロシア正教を国民のほとんどが信じていることからロシアとの親和性を維持しています。戦争の次は平和です。ウクライナ戦争が収束したら戦後経済復興の最前線はモルドバになると思われます。

 戦後特需が見込まれます。


    モルドバ人の勤勉性

  モルドバは旧ソ連時代にたくさんの学校が建設され、小中一貫学校の校舎は3階建てのコンクリート造りで全国くまなく完備しました。教育熱心がうかがえます。大学も多くいつでも就職先を探しています。独立時人口400万人でしたが現在独立30年で人口が268万人に激減しているのは仕事がないからです。

 はっきりしていることは400万人のうち約140万人が経済難民として国外に出稼ぎに出て人口が激減したわけですが世界はモルドバの経済難民を難民として認識しませんでした。そのようにしてモルドバの難民は世界から放置されました。皆さん、もしウクライナの難民がモルドバの10倍に相当する1400万人の難民を発生させて世界から放置されたらどのようなことが起きるでしょうか。1994年以来モルドバは世界から放置されているのです。

 仕事が無くなった理由ははっきりしていて、1991年旧ソ連崩壊と同時にロシア人がモルドバから引き揚げただけでなく工場の生産機械も一緒にロシアに引き揚げてしまったのです。また、農業は集団農場や国営農場で農業指導者が引き揚げると、農民たちは農業ができても農業計算ができないため市場に農産物を出荷しても価格の暴落で農業はほとんど没落しました。農産物の保存技術も全然ありません。農協のような流通機関もできていないばかりでなく、春に種を買う資金の金利が農業銀行で年26パーセントもするなど銀行がサラ金のようになっています。また戦争が2年間も続きましたので経済は旧ソ連時代よりはるかに低迷して、旧ソ連時代の経済水準を回復するのに20もかかりました。私達小さな団体が復興支援を28年間支援してきましたが経済的支援はできていません。ここに、関西企業の皆様が進出してモルドバの経済課題を解決し経済復興させれば今までにない事業展開が見込めるに違いことを強調したいと思います。

 

⑤ 温和な国民性

  モルドバ人は日本と日本人が大好きです。在日モルドバ大使館は在韓モルドバ大使館を兼任しています。モルドバでは日本人か韓国人と知人友人のいるモルドバ人がこれからのモルドバを引っ張っていくと考えられています。今までのEUやロシアよりも日本に期待しています。これは間違いないことで温和な国民性がそうさせています。

 ここに、関西企業の皆様にモルドバへの企業進出や投資をよろしくお願い申し上げます。

 

 

           特定非営利活動法人 日本モルドバ友好協会

           理事長 沓澤正明

           〒651-1132 兵庫県神戸市北区南五葉3-2-35

           電話 078-594-2785 メール molkorojp@yahoo.co.jp


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