2023年3月1日、日本モルドバ友好協会のキャラクターが誕生しました。
モルドバの国旗は青黄赤の三色旗であり青は空、黄は麦畑を表現しています。それだけであればウクライナの国旗と同じです。赤はモルドバの理想を表現していて、青黄赤の三色旗であればルーマニアの国旗と同じです。モルドバの国旗には中央に黒ワシと牛で表現された国章が配置されています。
黒ワシはモルドバの国鳥ですが手にはオリーブの木と杖が握られており、くちばしには十字架がくわえられています。ここにはモルドバの伝承文化が集約されています。ローマ帝国時代からの伝承文化とロシア正教がしっかりと表現されています。その黒ワシの胸からおなかの部分に牛の顔が表現されています。
牛は大地を表現しています。大地を耕してきたのは牛です。大地を耕して麦がみのり黄色の地平線が東ヨーロッパの広大な穀倉地帯の風景を表現しているわけですが、そのような広大な麦畑を創出しているのは牛です。つまり牛は大地の主人です。
そして黒ワシは空を制していると思われます。私はモルドバの国旗はモルドバの国土、空、理想、伝承文化、平和を見事に表現していると思います。昨年7月の展示会場に牛とトンボの水墨画が特別展示されましたので何とか購入できないかと思いました。
私以外にも数人のお方から「この絵を購入できないか」という話があったようです。でも、積極的に購入したいという申し出はありませんでした。そして数か月が過ぎました。
牛は穏やかな動物です。旧約聖書の中にアブラハムが三種のお供え物をするところがあります。アブラハムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教という三大宗教の信仰の祖であり、神様に鳩と羊と牝牛という三種のお供え物をするのです。このような伝承物語は仏教や儒教や神道などの東洋宗教でも実際に伝承されてきた文化遺産があると神戸平和研究所の杣浩二理事長は博士論文やその後の研究発表で繰り返し言及しています。牝牛はまだ出産していない牛のことですがそのことばは明らかに完成を意味しています。鳩は小さな動物ですし、羊も比較すると人間より小さな動物でしかも穏やかな動物です。神様のお供え物は気性の荒い動物が選ばれることはありません。
牛は大地を耕し平和をもたらすものの象徴と言えるでしょう。そしてこの牛はトンボを抱えています。牛がトンボを抱えているなんてなんという平和でしょう。これは日本とモルドバの友好を象徴しています。
キャラクターは水墨画家遊霞先生の絵をもとにグラフィックデザイナー西垣秀樹さんに作成していただきました。このキャラクターがこれから活動の中で何度も登場して活躍してくれることを希望します。(文:沓澤正明 キャラクター制作:西垣秀樹 水墨画の原画は日本モルドバ友好協会が永久保存)
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