2017年8月8日火曜日

モルドバ訪問のみやこうせい氏

2017年8月5日午後7時ごろルーマニアをフィールドとして活躍しておられるフォトアーティストみやこうせい氏がモルドバにお越しになりました。かねてよりルーマニアで写真集を発行するために滞在する予定があることは知っていましたがこんな簡単にモルドバでお迎えできるなんて思っていませんでした。

みやこうせい氏はチャウシェスク大統領時代から頻繁に日本とルーマニアを往復しながら写真活動を続けておられます。20年以上前に沓澤美喜理事が飛行機の中で最初知り合いました時に丁重なおはがきを頂戴しましたがそれっきりになっていました。ある日早稲田大学を卒業後ルーマニアに留学してみやこうせい氏と親交がある私たちの顧問で、モルドバ復興支援協会東京代表でもある根田芳夫氏が紹介してくださってから本格的な交流が始まりました。

2015年8月1日は東京中のホテルが満室で予約が取れないという信じられない出来事がありました。その時はモルドバからライサ・ブラドゥッツァヌモルドバ日本友好協会理事長とバレリュー・サワ同副会長を日本にお迎えして日本滞在最終日でした。前日までは神戸も広島も東京もホテルの予約が取れましたが最終日だけはどこのホテルも満室だったのです。実際私はその1か月前、歩いて何軒かのホテルを直接訪問して確認しましたがどこも間違いなく満室でした。「東京って、こんなことがあるんだ」と思いました。

私が東京でホテルの予約で困っていたころみやこうせい氏は外国に行っておられました。何度かご自宅に電話をすると児島宏子夫人がお出になりました。児島宏子夫人はみやこうせい氏の奥様でロシア文学の翻訳家としてご活躍していることは存じ上げていました。「すみませんが実はお願いがあります。モルドバの大事なお客様を一晩ホームステイさせていただけないでしょうか」と一度もお会いしたことのないご夫人に電話で申し上げました。「いいですよ。沓澤さんのことはこうせいから聞いています」というご返事でした。本当に神様の声のように聞こえました。そういう事情をモルドバのライサ女史は今もよくご存じです。

そのような縁があって今回のみやこうせい氏モルドバ訪問に話がつながっています。
2015年8月2日東銀座のカフェで開催されたシンギンザレインのコンサートとモルドバ報告の時に、恐れ多くも私は、ライサ女史のあいさつの通訳を児島宏子夫人にお願いしました。ロシア語のあいさつを美しい日本語に通訳していただいてどんなに良かったかと集まっていたモルドバ支援者たちは思ったに違いありません。

ライサ女史にとってはみやこうせい氏にお会いするのは今回が初めてですが、2年前にホームステイさせていただいたお家のご主人がモルドバに写真を撮りにお越しになるなんて素敵な話です。

そのような出会いのみやこうせい氏のお名前が登場する『百年の予言』(高木のぶ子著)という小説があります。(画像参照)

モルドバ人は民族的にはルーマニア人でルーマニア語を話します。ただ旧ソ連時代が長かったのでルーマニア人ではなくモルドバ人と呼び、文字もローマ字ではなくキリル文字にしてルーマニア語をモルドバ語と呼んでいただけなのです。ですから旧ソ連から1991年に独立してからはモルドバの歴史教科書はほとんどルーマニアの歴史教科書と同じ内容になりました。そういうモルドバのルーツともいうべきルーマニアの現代史を知ろうと思えば『百年の予言』のような小説がわかりやすいと思います。

なお、みやこうせい氏は本年2回モルドバ訪問を計画していて、モルドバで撮影した写真は2017年11月1日から15日まで兵庫県国際交流協会のギャラリーで開催予定の『日本モルドバ国際交流活動展示会』(仮称)に出品予定です。(文:沓澤正明)

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